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13/04/2006

旅行記 表バージョン3

右折すると、ファングーラオ通りで、停留所はすぐだった。バスが停まった。

バスが停まった位置は、たぶん、ファングーラオ通り6番地あたりだ。10年ほど前、ここにシンカフェという店があった。タイのカオサンあたりの店を手本にしたにちがいない、と、当時の旅行者なら誰しもそんな感想を持ったはずだ。そこはカオサンのように欧米人で溢れていた。店は板張りの床で、ウエスタン風とでもいえばいいのだろうか。明るい雰囲気のオープンカフェになっている。英語のメニューがあり、店員は英語で注文を取りに来る。カフェ主催のバスツアーの値段が書かれた立て看板もある。入ってすぐの壁のボードはバイク売りますといった写真付きメッセージや友人宛の英語の伝言が留められている。

道路に面した席に座っていると、ライター売りや絵はがき売り、シクロの客引き、などがひっきりなしにやってきて、物価を知らない観光客から一儲けしようとした。

毎朝、シンカフェが主催するバスツアーが、店の前から出発する。バックパックを横に置いてパンと卵とコーヒー、といった朝食をとる欧米人がみられる。日本人はアジアにきてパンと卵の朝ご飯なんて、と、バカにして、屋台へフォーかなにかを食べに行く。その方が安い。シンカフェの奥を覗いてみると、厨房は青空がみえ、開放的だ。ベトナム人が、地べたにしゃがむ姿勢で、野菜や肉の下ごしらえをしている。そして、練炭で料理をする。まだガスは使われていなかった。

夕方になると観光地から戻ってきた欧米人が続々とバスから降りてきて、店は大いに賑わう。店の裏にも、店の周りにも格安の宿もあり、バックパッカーはとりあえずここにくれば、宿が見つかる。ベトナム各地に向かうツアーバスもでている。シンカフェは旅行者とってはハブのような便利な場所になっていた。こういったハブになる宿や店をベトナム各地につくって儲けるシステムを構築していたのだろう。いつ故障するかわからないようなツアー用の中古バスも数年後には真新しいバスになった。

欧米の旅行者が集まるのでファングーラオ通りには安宿やカフェが増殖しつつあった。私が泊まってっていた宿の女主人は英会話を習っていた。儲けようと思うなら、英語が必須なのだった。シンカフェの三軒向こうにはブラディマリーという小さなバーがあって、モニターからはマイケルジャクソンのスリラーが流れていた。英語を話すベトナムの女の子がバイトをしていた。(この店での話はどこかに書いた。)

ツアーにも行かずその通りで3日も4日もうだうだしていた、私は、すっかり、シクロの男や物売りと顔見知りになった。

我々は荷物を持ってバスから降りた。今晩の宿はどこにしようか。ファングーラオ通り6番地は今は更地になって、シンカフェは移転し、ブラディマリーも、私が泊まった宿もなくなっている。

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