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15/01/2006

ベトナム民営化ファンドの目論見書から

UW証券が売り出しているベトナム民営化ファンドの目論見書に目を通してみました。すごく興味深い。これからベトナム株に投資しようとする場合にも参考になると思ったのでメモ。言ってみれば最新の分析ですよね。リスク面を一覧しやすいようにかなり任意に抜粋します。(続きに本文をUPしておきますので詳しくは目を通してください。私がベトナム株に投資するときに参考にするためのものです。ベトナム民営化ファンドを批判しているのではありませんので。そこのところをよろしく。)

チ.ベトナムへの投資特有のリスク

a.政治リスク
ベトナム与党の下で改革に向けての政治的機動力及び原動力が持続するか、またこの規模や速度で改革が続行されるかどうかは定かではありません。

うーん。たしかにわからない。私はベトナム与党(なんで共産党と書かないんだろう)はいつも慎重で、かなり緩やかに改革していくのではないかと思うのですけど。

b.法制度
現在進行中の過程にあり、ベトナムの法制度が投資家及び経済界にとって信頼性、安心度の高いものとなる時期について予想することは困難となっています。

法制度はまだまだ不安定ということ。細かい部分とか決まってないんだろうなあ。

c.投資証券の流動性の欠如

流動性が低いので市場外取引で市場より安く取り引きされる可能性もあるなんていうことが書いてありますね。

d.通貨切下げ
有価証券投資についてはベトナムドン建てで行うことから、為替レートの変動及び現地通貨の切下げは、投資先会社が投資する有価証券の米ドル建て純資産価値に重大な影響を及ぼすおそれがあります。

中国人民元になぞらえてベトナムドンが強くなるという期待もあるようですが、切り下げの可能性も考えなくてはいけません。ローカル通貨ですから米ドルに交換不能な事態もありえるみたいな書き方。通貨問題は難しいですね。ベトナム的には中国人民元との交換レートも重要になるような気がします。

e.会計及び監査基準
ベトナム会計制度基準(「VAS」)は、一般に国際慣行に対応している会計、財務報告、監査又は評価の方法を使用していません。

まあ、ベトナム企業の財政状態はよくわからないと。そういうことですね。

f.配当及び租税

投資先会社への税金。有価証券、配当、海外への送金など、税金がふいにかけかられる可能性があるということでしょうか。

g.競争
ベトナムにおいては上場会社数の制限や外国人持株比率の制限(1銘柄あたり49%まで)など、投資機会がかなり限られた中での競争が存在し、これにより投資活動が遅れ、投資価格が上昇し、又は潜在的利益が減少する可能性があります。

どんどん株価が騰がって、買いたいのに買えないリスク?

h.外国裁判所の判決及び仲裁判断の承認・執行
ベトナムでは、外国裁判所の判決の承認・執行について法的支援・手続がありません。

これはベトナム進出の手引きの本に昔から書かれてますね。実際の裁判例は知りませんけど。

i.ベトナムの統計資料及び情報
インドシナ地域及びベトナムについての統計資料は現段階では単独で検証できるものではなく、(略)本匿名組合はこれらの情報の的確性、正確性及び完全性について何ら表明及び保証するものではありません。

うーん。この最後のところはつっこみどころですね。投資にあたっての資料・情報はあてにならないと・・・・。もちろん、わかってますけど。中国株だって同じようなことは散々言われましたからね。

ベトナム民営化ファンド投資事業匿名組合 目論見書より引用

チ.ベトナムへの投資特有のリスク
a.政治リスク
現政府の指導者及び政治路線は、ベトナムの中央計画経済をより市場志向型の経済へと移行する経済改革及び法制度改革を追求・実施する方向へ力を注いでいることは現在もこれまでにも指摘されています。しかし、ベトナム与党の下で改革に向けての政治的機動力及び原動力が持続するか、またこの規模や速度で改革が続行されるかどうかは定かではありません。規制改革を構築し実施するベトナム共産党及び政府の方針・目標が常にベトナムの経済界に公にされるわけではなく、その願望と両立するわけでもありません。このことが、ベトナム国内における投資先会社の投資に悪影響を及ぼす可能性のある投資規制の変更をもたらすおそれがあります。
たとえば、ベトナムの外国投資に関する現行法令諸規則では外資によるプロジェクトの国営化を禁じる一方、投資損益の本国送金を認めていますが、政治的経済的課題の変化のためにせよ、国家利益のためにせよ、財産の国有化、行政機関による没収、又は外国通貨の本国送金についての規制が将来行われないという保証はありません。その際、ベトナムまたは他の法域の法的手続により投資先会社が取得できる法的権利について実効性のある承認・執行を得ることができるという確証はありません。
b.法制度
ベトナムの法制度はフランス民法から発展し、今日では中国型の立法制度となっています。米国や英国のような先進諸国又はシンガポールやオーストラリアなどの近隣諸国に比較して、ベトナムでは、経済活動を規制する各法令や諸規則はいまだ発展の初期段階にあるため、確立したものとはいえません。近年、ベトナムの法制度は洗練され、透明性を増すとともに、外国投資家の利用権の増大に向けて動いてきてはいますが、関係法令ひいては事業活動に影響を及ぼす民法及び商法などの上位の法律にベトナム固有の諸規制との矛盾などの問題が今なお生じています。紛争の際のベトナム裁判所、仲裁センター及び行政機関による法的権利の承認・執行は、試行錯誤中であり不確実です。政府はようやく最近になって、新民事訴訟法の公布によりこうした問題を具体的に解決しようと試みつつありますが、同法典は、2005年1月1日に施行されたばかりで、その運用の限界及び実効性については現時点では不明です。ベトナムの法制度が整備されるにつれ、法律と規制との矛盾が生じ、不安定な状態が続いていきますが、旧来の法律は廃止されるか改正されて新しい規制に適うものとなるでしょう。これは現在進行中の過程にあり、ベトナムの法制度が投資家及び経済界にとって信頼性、安心度の高いものとなる時期について予想することは困難となっています。
c.投資証券の流動性の欠如
ベトナムにも証券市場は存在していますが、小規模の公的証券取引所に上場した会社の有価証券は、米国、英国又は香港の証券取引所に上場した有価証券への投資と比較して、相対的に流動性が低い傾向にあります。投資先会社が取得する証券は通常の公開株の場合よりも、ポジションを流動化するのに時間がかかる可能性があります。投資先会社が取得する有価証券は非公開の交渉による取引で転売されることもありますが、このような売却で実現した価格は投資先会社が当初支払った価格を下回るおそれがあります。
d.通貨切下げ
投資先会社では、不動産への投資については極力、米ドル建ての投資を行うよう努めてまいりますが、有価証券投資についてはベトナムドン建てで行うことから、為替レートの変動及び現地通貨の切下げは、投資先会社が投資する有価証券の米ドル建て純資産価値に重大な影響を及ぼすおそれがあります。投資先会社では、為替変動によるドン建て投資有価証券の価値の下落に対しヘッジを図ることもありますが、適当なヘッジ手段が適時に、許容された条件で利用できる場合に限られます。投資先会社が行うヘッジ取引が通貨切下げや為替変動に対する防禦として成功する保証はありません。
また、ベトナムドンから米ドルへの通貨の交換が一時に集中した場合には、外貨への交換制度が機能しなくなるおそれがあります。
e.会計及び監査基準
ベトナム会計制度基準(「VAS」)は、一般に国際慣行に対応している会計、財務報告、監査又は評価の方法を使用していません。このことは営業キャッシュフロー、財政状態及び投資先会社が投資する有価証券の評価に悪影響を及ぼすおそれがあります。先進諸国の市場に比較して、信頼できる財務情報を得ることが難しく、見込まれる投資対象の財政状態を判断することに困難が伴います。
f.配当及び租税
ベトナムの法人税に関する法令は、2004年1月1日以来大きく変化し、その解釈・運用に問題を生じながらも、同法令は次第に補完され明確になってきています。投資先会社若しくはその投資する有価証券の税法上の地位の変動又はベトナム税制の変更は、投資先会社の業績、投資先会社が保有する投資対象の価値、配当を宣言し、収益を本国又は香港に送金する能力、並びに投資先会社に課された納税義務に悪影響を及ぼすおそれがあります。
g.競争
数多くの投資会社、機関投資家その他の投資家が次々と新興市場に参入してきています。ベトナムにおいては上場会社数の制限や外国人持株比率の制限(1銘柄あたり49%まで)など、投資機会がかなり限られた中での競争が存在し、これにより投資活動が遅れ、投資価格が上昇し、又は潜在的利益が減少する可能性があります。
h.外国裁判所の判決及び仲裁判断の承認・執行
ベトナムでは、外国裁判所の判決の承認・執行について法的支援・手続がありません。ベトナムは外国仲裁判断の承認・執行に関するニューヨーク条約の調印国であるため、契約当事者はしばしば紛争解決の手段として加盟国の外国仲裁を選択しますが、ベトナムにも一定種類の契約に関しては外国仲裁判断の承認・執行について法的基盤があるものの、ベトナム裁判所がかかる判断を承認し執行したケースはごくわずかに過ぎません。
i.ベトナムの統計資料及び情報
本書のベトナムについての情報の大半は、政府刊行物、定評のある国際機関による報告、その他とりわけインドシナ地域及びベトナムの一般的な理解を代表すると思われる公的な情報源によるものです。しかし、インドシナ地域及びベトナムについての統計資料は現段階では単独で検証できるものではなく、本匿名組合への投資を検討するときは、本書に示された情報に過度の信頼を置くことのないようお願いいたします。本匿名組合はこれらの情報の的確性、正確性及び完全性について何ら表明及び保証するものではありません。

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